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子育て? ③

 オミは困惑の渦に巻き込まれまいと必死に抗い、改めてルーヴへ声を掛ける。
 「あのね、ルーヴ。そんなに行儀良くしなくていいんだよ?」
 責めるような口調にならぬよう必死に気を付け、自身の経験不足からくる困惑を押し隠し、話しを(『会話を』では無い)続けられた達成感も押し殺し、相手に気を遣わせてしまう様な妙なプレッシャーを掛けないよう注意して、オミとしては優しく声を掛けたのだが… ― ルーヴは眉尻を下げ、困った様子を見せる。
 「ェッ…いや…あの…。あ…のね、怒ってるんじゃないよ?あの‥あの…少しぐらいお行儀悪くても、ね、怒らないから…だから、その…えー…と、ラクにしていいんだよ?」
 ルーヴの困った表情を目にして、怒っている訳では無いと慌てたオミが言葉を続けると
 「寮長先生がね…『お行儀良くして過ごさないとダメですよ』って。『お行儀悪いと預かり親さんが困っちゃいますからね』。『困らせるのは悪い子ですからね。』って。『お行儀良く、出来るでしょう?』って…だから、あの…ボク…。」
 話し方はたどたどしく最後の方は口ごもり、尋ねるような訴えるような上目遣いをする少年から応えが返る。
 確かに、矛盾する事を勧められたら大人であっても対応に困るであろうと、オミが何やらと声を掛けようと口を開きかけると
 「気にすんな。ちょっとぐらい行儀が悪いからって、そう簡単に困ったりなんかしないから。」
 ぴったりのタイミングでイツキが声を掛ける。
 少年とオミがそちらへ顔を向けると、イツキがにっこりと懐こい笑顔を見せ
 「鍛えられてるからな。ちょっと位へーきヘーキ。」
 それより、こっちのテーブルでお茶にしよう。外が良く見えるよと手招きする。

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